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顔面神経麻痺(ベル麻痺)

【お悩み】
3ヶ月前に左側の顔が動かなくなりました。耳鼻科で顔面神経麻痺と診断されて、薬を処方されました。左目を閉じることができません。眉も動かず、食べた物が横からこぼれてしまいます。また、日常の音が大きく響いて感じたり、口の中がしびれたような感じがしたり、味を感じないなどの味覚異常もあります。

顔面神経麻痺

顔面神経麻痺(ベル麻痺)(40代・女性)

施術メニューからだの鍼
施術回数13回
施術頻度1週間に1回
【鍼灸師の見立て】
ベル麻痺との診断を受けて3ヶ月目になりますが、顔の麻痺がほとんど回復していない状態です。味覚・聴覚異常もあります。3ヶ月目にして、麻痺が全く回復していない状態ですと、後遺症が残る可能性が高いので、悪化しないようにケアをしていきます。

【施術方針】
耳鼻科は月に1回通う予定とのことで、病院での治療や薬は続けてもらい、平行して後遺症を悪化させないように鍼灸治療を行います。後遺症の軽減には早期からの治療が大切なので、最初はなるべく施術の間隔を開けずに、顔の動きや後遺症の出現がないかを確認しながら治療を重ねていきます。
【施術内容と経過】
◆ 1回目
柳原法を使い、麻痺の程度を確認します。
ホットタオルで顔を温めてから顔に刺鍼します。
足三里・三陰交・中脘・天枢などにも鍼をしました。
ここ数年胃腸の調子がよくないそうで、お腹まわりの筋肉が固くなっていたので、お腹にも鍼をしました。
鍼を抜いた後に、お顔のマッサージをしました。
最後にセルフケアの確認をしました。

◆ 2~5回目
まばたきがしやすくなり、閉眼ができるようになってきました。
口角も徐々に動いてきました。
聴覚や味覚の異常は日によって症状が出たり出なかったりするそうです。
Sunnybrook法で後遺症の確認をします。
次に後遺症の1つである顔のこわばりや共同運動を軽減させるために、ホットタオルで温めてから麻痺側の顔に鍼をしました。
足三里や三陰交・頚や肩にも鍼をしました。
鍼を抜いた後に、お顔のマッサージをしました。
最後にセルフケアの確認をしました。

◆ 6~9回目
口が動くようになってきました。
ストローはまだ使えませんが、物が食べやすくなったそうです。
麻痺や後遺症の評価をします。
ホットタオルで顔を温めてから鍼をしました。
足三里・三陰交や頚・肩にも鍼をしました。
最後にマッサージとセルフケアの確認をしました。

◆ 10~13回目
聴覚・味覚ともに回復してきました。
顔の動きが日によって動かないという日がなくなったそうです。
しかし、顔のつっぱり感や共同運動などの後遺症が少し出始めてきました。
ホットタオルで顔を温めてから、つっぱり感が強いところを中心に鍼をします。
共同運動を悪化させないように、ミラーリング療法というトレーニングを始めました。
つっぱり感にはマッサージをしっかりと行うことが大切なので、もう一度1からセルフケアの確認をしました。

顔面神経麻痺(ベル麻痺)でご予約の場合は、川崎店にて「からだの鍼60分・担当者:直井」でご予約ください。※直井は顔面神経麻痺の治療数が多い東京大学附属病院鍼灸部門の研修生をしているスタッフです。

顔面神経麻痺(ベル麻痺)について